高齢者の暮らしやすさを支える「地域共生型コンビニ」の導入について【令和8年 第一回定例会 一般質問】
※最下部に要約があります。
【村本修司議員質問】
はじめに、高齢者の暮らしやすさを支える「地域共生型コンビニ」の導入についてお伺いします。
茨城県においても高齢化社会への対応は、もはや一刻の猶予も許されない深刻な局面を迎えており、本県の高齢化率は31.2%(令和7年10月現在)に達し、とりわけ、私の地元日立市においては、3人に1人が高齢者という超高齢社会の最前線に立たされています。市内の山側団地では、高齢化率は既に50%を超える団地もあり、移動手段を失った「生活機能の空白地帯」に取り残されるという事態が、静かに、しかし確実に進行しています。
人生の先輩方が、最期まで尊厳を持って暮らし続けられる姿を示し、若年層が抱く将来への不安を取り除くことが、少子化対策の本質であり、本県の持続可能性を担保する鍵だと思います。
そこで、既に確立されたコンビニエンスストアという優れたシステムを活用し、「生活機能の空白地帯」特に高齢化の進む団地内などに「地域共生型コンビニ」の誘致や設置の推進を提案します。
これは、単に食料品や日用品を提供する売店機能だけではなく、ATMによる預貯金の引き出し、公的な証明書発行以外にも行政相談や医療・介護アクセスの拠点といった多機能を備え、店員という「対面でのインターフェース」が寄り添うことで、誰もが安心してサービスを享受できる場としての価値を発揮します。
さらなるメリットとして、地域の高齢者や主婦層の貴重な雇用の受け皿となったり、災害時における食料や物資の供給の防災拠点としての機能強化の上でも有効な施策であると考えます。
民間企業では、ローソンが既に「地域共生型コンビニ」の展開に積極的に乗り出しており、自治体が初期費用を負担し、民間企業がノウハウを提供する「公設民営」に近い枠組みを活用することによって、人口密度の低い地域であっても十分に持続可能なビジネスとして成立し得ることが証明されつつあります。わずか1キロメートル先にあるスーパーに行くことすら困難を感じている高齢者にとって、居住地のすぐそば、あるいは団地の中にこうした生活拠点が存在することは、生活の質を劇的に向上させる救世主となると考えます。
そこで、前述の「生活機能の空白地帯」において、県が主導して地域共生型コンビニの実証試験を行うことを強く提案いたします。例えば、県所有の県営住宅で実証試験を行う場合、敷地活用にあたっては法的制限などの懸念も想定されますが、他県においては県が主体となって敷地を活用し、民間店舗を誘致した成功事例が既に存在しております。県自らが制度の「ブレイクスルー」を図り、実証試験を通じて、行政の補助がどの程度必要か、あるいはどのような事務委託を組み合わせれば採算が確保できるかといった「成功の方程式」を確立していただきたいと思います。その上で、洗い出された課題を解決したモデルケースとして各市町村へ広げていくことこそが、広域自治体である県の果たすべき役割ではないでしょうか。
しかし、地域共生型コンビニの設置に時間を要するのであれば、当面の措置として、同様の機能を搭載した「多機能型移動販売車」を巡回させ、停車場所そのものを一時的な「生活機能の集積場所」に変貌させるシステムを構築すべきだと考えます。
以上を踏まえ、高齢者の暮らしやすさを支える「地域共生型コンビニ」の導入について、知事のご所見を伺います。
【知事答弁】
高齢者の暮らしやすさを支える「地域共生型コンビニ」の導入についてお尋ねをいただきました。
近年、人口減少や高齢化を背景に、商店街やスーパー、公共交通機関など、生活に必要なインフラの縮小・撤退が進んでおります。
さらに、高齢者の単独世帯の増加、運転免許の返納など、高齢者の暮らしの変化が重なることで、地域によっては、日常生活用品の入手や、対面でのサービス利用が困難になる課題が生じていることから、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせる社会を目指して、地域づくりを進めていくことは、大変重要であると認識しております。
議員ご提案の「地域共生型コンビニ」は、地域住民の多様なニーズに応じた複合的なサービスを提供する拠点となるものであり、高齢者の暮らしの利便性を確保するための手法のひとつとして認識しております。
一方、現在、県内各地に設置されているコンビニエンスストアにおいても、証明書の交付、公共料金の支払いなどの行政サービスの提供、災害時の物資の供給などの機能が既に備わっております。
このほか、県内各地では、高齢者の暮らしやすさを支える取組として、民間事業者による巡回型移動販売や宅配サービス、ネットスーパーのほか、買い物を含む移動手段の確保に関しては、市町村が主体となり、デマンド交通の導入、高齢者へのタクシー券配布、移動販売による買い物支援や見守り支援など、地域のニーズに応じて実施されているところです。
また、国におきましても、地域社会における生活関連サービスの縮小・廃止による利便性の低下を背景に、「地域共生型コンビニ」と類似した取組として、郵便局を活用した実証事業を、2019年度から実施しております。
具体的には、人口減少に伴い、生活インフラの提供事業者が撤退した地域で、郵便局がコミュニティ・ハブとして機能し、郵便・貯金・保険の通常サービスを提供しつつ、買い物支援、証明書交付などの行政サービス、オンライン診療、空き家調査など、自治体の課題解決に資する取組を一体的に担うことを目指すもので、これまで、全国27市町で実証事業が進められております。
このように、高齢者の地域生活を支える施策は、地域の実情に応じて様々な方法で展開されているところです。
このため、新たな付加価値をつけることについては、コンビニエンスストアの機能を強化し、そこに足を運んでいただくのが利便性の向上につながるのか、または、訪問や電話などにより個別にサポートすることがより適切であるのかなど、高齢者にとって真に暮らしやすい地域を作っていくために、どのような対応が最も適切であるのかについて、地域の実情に応じて、しっかりと検討していく必要があると考えております。
また、限られた財源の中で、効果的かつ持続可能な取組とするためには、各地域の人口構成や既存の商業・交通インフラとの整合性など、多角的な検証も不可欠となります。
このため、「地域共生型コンビニ」や「多機能型移動販売車」の導入につきましては、地域ごとの最適な方策について、市町村とも連携し、住民の意向を丁寧に聞き取ったうえで、県として対応できることについて慎重に検討してまいります。
県といたしましては、引き続き、高齢者が暮らしやすいと感じる持続可能な地域社会の実現に向けて、しっかりと取り組んでまいります。
【村本修司議員再質問】
ご答弁にありましたが、これまでの取組も大変に重要だと思います。また、「市町村ごとのニーズを把握する」とご答弁の趣旨であったと思いますが、県内の各市町村における状況はさまざまであり、県内すべての状況にあった解決策は、なかなか無いと思われます。
しかし、今回私の指摘した生活機能の空白地帯は多数存在しており、今後も増加することが明白です。その対応として、地域共生型コンビニの普及は一つの解決策だと思います。これまでに実施されている施策は、情報の格納先がてんでバラバラであり、その周知が十分とはいえず、地域共生型コンビニに機能を集積する意義は非常に大きいと思います。
スモールスタートからでも進めておく必要があると思いますが、再度、地域共生型コンビニの設置の実証試験、若しくは、多機能型移動販売車システムの構築について、知事にお伺いいたします。
【知事再答弁】
「地域共生型コンビニ」あるいは「多機能型移動販売車」も含めて、高齢者の生活を、空白地域の生活を守る手法は様々ございます。地域の実情も踏まえながら、どの方策が最も効果的なのか、地域ごとに違う可能性もありますし、そこについては慎重に、私どもも見定めたうえで、必要であれば実証実験などに進んでいきたいというふうに考えております。今の段階で、「地域共生型コンビニ」あるいは「多機能型移動販売車」というものが最適かどうかということについて、まだ確証が抱けてない段階で、すぐさま実証実験というわけにもいきませんので、しっかりと研究をさせていただいたうえで、必要であれば、そういう前向きな取組を行っていきたいと考えております。
【村本修司議員感想・要望】
ご答弁ありがとうございました。
これまでの既存の施策と今回の地域共生型コンビニの機能を比較してみてください。やはり私は、地域共生型コンビニは、高齢者にとって有益だと思います。
セーフティネットとしての整備は、誰かが行わなければならないと感じており、スモールスタートからでも結構ですので、全国に先駆けて、茨城県から実行していただけることを熱望して、次の質問に移ります。
#茨城県議会 #日立市
以下ChatGPTによる要約です。
高齢者の暮らしやすさを支える「地域共生型コンビニ」の導入について
概要(要約)
本県の高齢化率は31.2%に達し、特に日立市では3人に1人が高齢者という超高齢社会となっています。山側団地などでは高齢化率が50%を超える地域もあり、スーパーや交通手段が失われた「生活機能の空白地帯」が広がりつつあります。
私は、この課題に対する解決策として、コンビニエンスストアの仕組みを活用した**「地域共生型コンビニ」**の導入を提案しました。
これは単なる売店ではなく、
- 食料品・日用品の販売
- ATM利用
- 行政証明書の発行
- 医療・介護サービスへのアクセス
- 行政相談
- 雇用創出
- 災害時の物資供給拠点
などの機能を一体化させた地域の生活拠点です。
また、設置までに時間がかかる場合の暫定策として、同様の機能を持つ**「多機能型移動販売車」**の巡回も提案しました。
これらを県営住宅などを活用して県主導で実証実験を行い、成功モデルを市町村へ広げるべきと提案しました。
知事からは、高齢者の生活を支える重要な取組であるとの認識が示され、地域の実情を踏まえながら検討していくとの答弁がありました。
執行部が約束・言及した主な事項
今回の答弁では、次の点について県が対応を検討する姿勢が示されました。
● 高齢化や生活インフラの縮小により、買い物やサービス利用が困難になる地域課題があることを認識
● 高齢者が住み慣れた地域で暮らせる社会づくりの重要性を県として認識
● 「地域共生型コンビニ」は高齢者の生活利便性を高める手法の一つとして認識
● 地域ごとに最適な対策を検討するため、市町村と連携し住民の意向を把握する
● 人口構成や既存の商業・交通インフラとの整合性を含めて多角的に検証する
● 地域共生型コンビニや多機能型移動販売車について、必要性を含め研究を進める
● 検討の結果、必要と判断されれば実証実験を行う可能性がある
私の要望
高齢化が急速に進む中、「生活機能の空白地帯」は今後さらに増えることが確実です。
地域共生型コンビニは、
高齢者の生活を支えるだけでなく、
- 地域の雇用創出
- 防災拠点
- 地域コミュニティの再生
にもつながる重要な政策です。 ぜひスモールスタートでも構いませんので、茨城県が全国に先駆けて実証を開始することを強く要望しました。

