チームラボが北茨城市五浦に新たな常設展示/「幽谷隠田跡」を開設

北茨城市五浦に、デジタルアート集団・チームラボによる光のアート常設展「チームラボ 幽谷隠田跡」及び宿泊施設「五浦・幽谷隠田跡温泉」が9月30日(月)にオープンしました。

10月7日、内覧会に参加しました。良い意味で期待を大きく裏切る素晴らしいアートでした。地域の新たな活性化の拠点として活かしていきたいと思います。

チームラボは、猪子寿之氏が主宰するアート、サイエンス、テクノロジー、そして自然界の交差点を探求している国際的な学際的な集団です。2001年から活動を開始し、集団的な創造を通して、従来の枠にとらわれない新しい形の表現に挑戦し続けています。
作品と鑑賞者、そして作品同士の境界をなくし、鑑賞者が作品の中に没入できるような体験を提供しています。最先端のテクノロジーを駆使し、インタラクティブでダイナミックな作品を生み出し、自然現象を題材に、自然と人間の共生をテーマとした作品も多数制作しています。
チームラボの作品は、美術館や博物館での展示だけでなく、都市空間や自然環境など、様々な場所で展開されています。

五浦の展示は、大部分が日が暮れてから観賞する野外作品で、特に、棚田の跡地を利用した作品は、オレンジ色にともったライトがみなもに浮かべられていて、照らされた周囲の木々とともに幻想的な風景を楽しむことができます。
また、タブノキの枝に複数の光る球体のオブジェをくくりつけた作品は、木に近づくと光が強くなる仕組みで、流れる音楽と合わせて人と自然の調和をイメージしています。

1億円の県補助金も活用して完成した施設です。村本議員は、この施設のより充実した活用のため、3点の提案をしています。
第1に、「チームラボ幽谷隠田跡」の通路(山道)のより高い安全性の確保が不可欠です。会場内は大変暗く、悪路、階段が多くなっています。道路の舗装や手すり、階段の整備、道路照明の改善が必要です。
第2に、高齢者や障がい者にも優しい施設に改善が必要です。「チームラボ幽谷隠田跡」の素晴らしいアート空間を、残念ながら高齢者や障がい者は体感することが出来ません。例えば、電動カートなどに主要なアート作品に行くことが出来るルートを整備できないでしょうか。例えば、「隠田跡の水鏡の道」は素晴らしい体験が出来るスポットですが、車いすなどで渡ることができるように改良することは出来ないでしょうか。誰でもがこの素晴らしいアート空間を堪能できる施設とすべきです。
第3に、地元自治体、周辺の観光事業者、ホテル事業者との協働を行うべきです。「五浦幽谷隠田跡温泉」のコテージ、グランピング施設は合計20棟です。多くの観光客が押し寄せて、列をなすような状況は想定しませんが、北茨城の食や自然の魅力をより多くの方々に実感していただける地域の体制づくりは重要。地域をあげての活用策を検討すべきです。