子どもの声を聴くために ― CAP講演会・シンポジウムに参加して

8月31日、水戸市民会館で開催された「CAP講演会・シンポジウム」に参加しました。
CAPとは、子どもへの暴力防止を目的とした人権教育プログラムで、全国にネットワークが広がっています。茨城でも「CAPいばらき」が活動しており、保育園や学校、児童養護施設などで子どもたちへのワークショップを実施し、子どもが自分の権利を知り、声を上げられるように取り組んでいます。

今回のシンポジウムは、CAPグループを束ねる一般社団法人J−CAPTAの定時総会に合わせて開催され、全国から多くの関係者が水戸に集いました。初日(30日)は活動報告や全体研修、そして交流会が行われ、翌31日には「こどもの声を聴くために大人ができること」をテーマとした講演会が一般公開で開かれました。
講師には、「子どもの声からはじめよう」代表の川瀬信一さん、常磐大学教授の秋山邦久さん、そして「茨城のいじめ問題を考える会」代表である高校3年生の悉知信さんが登壇。特に悉知さんの、いじめを体験した当事者としての言葉は、胸に強く響くものでした。子どもが置かれる環境の厳しさ、そこから立ち上がろうとする姿に、会場にいた大人たちは皆、深い感銘を受けました。
参加者からは、「子どもの視点で物事を捉えることの大切さを学んだ」「自分の経験と重なり、力をもらえた」といった声が寄せられました。子どもの声を聴き、支え、その思いを社会に反映させていくことが、私たち大人に課せられた責任であると改めて感じます。
来年の総会は新潟で開催されるとのことです。日本でCAPプログラムが始まって30年の節目を迎えた今、その理念を次世代にしっかりとつなげていくことが大切です。私自身、県議会議員として、学校や地域で子どもの声がしっかりと受け止められる環境づくりに引き続き取り組んでいきたいと考えています。
今回の開催に尽力されたCAPいばらきの皆さん、そして全国からお越しいただいた関係者、市民の皆さまに心より感謝申し上げます。