令和4年 第三回定例会 一般質問「日立市周辺地域の道路の現状及び今後の整備状況について」

(1)国道6号大和田拡幅、日立バイパス(Ⅱ期)、桜川道路(仮称)による市内の渋滞緩和

【村本しゅうじ議員質問】

 日立市周辺地域の道路の現状及び今後の整備についてお伺いいたします。

 まずは、国道6号大和田拡幅、日立バイパスⅡ期、仮称桜川道路による市内の渋滞緩和についてです。

 大和田拡幅、山側道路及び鮎川停車場線、日立バイパスⅡ期工事の整備と国道6号の常陸多賀駅入口交差点から諏訪五差路までのルートは、日立市内を背骨のように縦断する幹線道路として整備されていると承知しております。

 この中で、山側道路は供用が開始され、渋滞対策に大きく寄与しているところです。その前後で大和田拡幅、鮎川停車場線、日立バイパスⅡ期工事は、日立中心部から常磐自動車道日立南太田インターチェンジまでの所要時間の短縮が見込まれ、市民からも期待する声が多く聞かれています。

 一方、山側道路と鮎川停車場線の間の国道6号の常陸多賀駅入口交差点から諏訪五差路までの区間は、都市計画で計画されているものの未だに2車線のままとなっており、前後の道路が整備されても、渋滞対策としての効果が半減するのではないかと懸念されており、県から国へもこの区間の4車線化を含む仮称桜川道路の早期事業化が要望されていると承知しています。まずは、この区間の事業化に向けて一歩踏み出すべきだと考えています。

そこで、国道6号の大和田拡幅、日立バイパスⅡ期、仮称桜川道路について、進捗を土木部長にお伺いいたします。

【土木部長答弁】

 日立市周辺地域の道路の現状及び今後の整備状況についてお答えいたします。

 まず、国道6号大和田拡幅、日立バイパスⅡ期、仮称桜川道路による市内の渋滞緩和についてでございます。

 国道6号は、東京都を起点として県内を南北に縦断し、宮城県へと至る、首都圏と東北地方の経済圏を結ぶ大動脈として、地域の産業と経済活動を支えるとともに、災害時には、円滑な救援活動及び復旧活動に資する緊急輸送道路としての役割も担う、大変重要な幹線道路でございます。

 このうち、日立市内の区間におきましては、朝夕の通勤時間帯を中心に慢性的な渋滞が発生するなど、円滑な交通に支障を来たしておりますことから、現在、大和田拡幅と日立バイパスⅡ期の2つの事業が国により進められているところでございます。

 大和田拡幅につきましては、常磐道日立南太田インターチェンジから大みか町6丁目交差点までの延長3.3キロメートル区間の拡幅事業で、昨年度末までに約7割の用地が取得済みとなっており、茂宮川に架かる橋梁工事やその前後の道路改良工事が順次進められております。

 また、日立バイパスⅡ期につきましては、都市計画道路鮎川停車場線と国道6号日立バイパスの供用区間を結ぶ延長3キロメートルのバイパス整備で、昨年度末までに約6割の用地が取得済みとなっており、海岸の埋立て工事等の実施に先立ち、必要となる関係者との協議が進められているところでございます。

いずれの事業につきましても、事業推進のため、県土地開発公社が国からの委託を受け、地元日立市と連携して国の用地取得を支援しているところでございます。

 また、現在、国におきましては、事業中の大和田拡幅と都市計画道路鮎川停車場線を結ぶ延長約7キロメートル区間につきまして、仮称桜川道路として、慢性的な渋滞解消のため、関係者と計画の具体化に向けた協議の準備が進められております。

 このうち、常陸多賀駅入口交差点から諏訪五差路までの区間につきましては、議員ご指摘のとおり、今後、都市計画道路鮎川停車場線の整備が完了いたしますと、これまで以上に交通が集中することが想定されますことから、早期の4車線化が必要であると認識しております。 県といたしましては、引き続き、地元日立市と連携しながら、大和田拡幅と日立バイパスⅡ期の事業推進、及び仮称桜川道路の早期の計画の具体化について、国に強く働きかけてまいります。

(2)国道245号や国道293号をはじめとした日立港区周辺道路の整備

【村本しゅうじ議員質問】

 国道245号や国道293号をはじめとした日立港区周辺道路の整備について伺います。

 日立市内の産業拠点である日立港区周辺には、南北軸となる国道245号と東西を結ぶ国道293号が幹線道路として大きな役割を果たしております。

 国道245号については、日立港拡幅の4車線化が完了し、現在、日立港区北拡幅として4車線化が進められており、地元でも早期の整備が大変期待されております。4車線化の工事は、日立港区周辺の渋滞を緩和するとともに、安全性の確保、地域の健全な発展と将来のまちづくりに大きく寄与する事業であると考えます。

 また、日立港区から常磐自動車道日立南太田インターチェンジを結ぶ国道293号は、国道6号の大和田交差点付近で交通量が非常に多いことから、国道245号への迂回路としての機能拡充や付近の産業立地に向けた地域の健全な発展の観点から、道路の4車線化が求められております。これについても、事業化に向けて一歩踏み出すべきだと考えています。

そこで、日立港区周辺道路の整備について、土木部長にお伺いいたします。

【土木部長答弁】

 国道245号や国道293号をはじめとした日立港区周辺道路の整備についてでございます。

 茨城港日立港区周辺において、交通の円滑化が図られることは、県北臨海地域の更なる発展に大きく寄与するものと考えており、国道245号をはじめとした周辺道路の整備を進めているところです。

 まず、国道245号について、日立市内においては、久慈川を渡河する久慈大橋から国分町の都市計画道路鮎川停車場線までの10.6キロメートル区間につきまして、慢性的な渋滞や茨城港日立港区などへのアクセス向上を図ることを目的として、4車線で都市計画決定されており、これまでに国道293号と交差する留町交差点から日立港入口交差点までの2.5キロメートル区間の4車線化整備が完了しております。

 これに続く北側の1.9キロメートル区間につきましては、平成27年度より、日立港区北拡幅事業として4車線化の整備を進めているところであり、これまでに、用地の取得や一部工事にも着手しており、現在は、水木町の擁壁工事や道路改良工事を進めているところでございます。

 また、南側の久慈大橋につきましては、平成31年度から4車線の橋梁に架け替える事業に着手し、これまでに、橋梁や取付道路の詳細設計を実施し、現在、関係機関との協議等を進めているところでございます。

 次に、国道293号について、日立市内においては、国道245号と交差する留町交差点から市境の大和田町までの3.9キロメートル区間が、昭和42年度に2車線の道路として都市計画決定され、昭和55年度に整備が完了しております。

 議員ご案内の国道293号の4車線化につきましては、茨城港日立港区や常磐道日立南太田インターチェンジ周辺において新たな土地利用も期待されていることから、日立市と連携しながら、まちづくりの視点も含めた検討が必要と考えております。

 県といたしましては、まずは、現在整備を進めております国道245号の日立港区北拡幅事業及び久慈大橋の架け替え事業について、地元日立市と連携しながら、整備の推進を図っていくとともに、周辺道路のさらなる機能強化につきましては、現在事業中の区間の進捗状況や周辺道路の交通量の推移等を勘案しながら検討してまいります。

※本内容は、原稿や動画を基に作成しております。正式には、議会の議事録を参照ください。#茨城県議会 #日立市