茨城県の農産物輸出/対前年比181%増

8月27日、茨城県議会の「未来を拓く新たな茨城づくり調査特別委員会」に出席しました。今回は、県執行部から県総合計画の進捗状況と数値目標の達成度について説明を受け、特に「県産品の輸出促進」をテーマに質疑を行いました。

令和6年度(2024年度)の県産品輸出額は過去最高となる283億円を達成しました。青果物やコメ、常陸牛といった農産物は前年度比181%増と大幅に伸び、加工食品も68%増と好調です。工業製品も4%増加し、輸出全体は着実に拡大しています。しかし、国内市場は人口減少で縮小傾向にあり、海外市場の開拓はこれまで以上に重要です。他県も同様に輸出に力を入れており、競争が激化する中で戦略的な取り組みが求められます。

県では、主力3品目として「かんしょ」「コメ」「常陸牛」を位置づけ、台湾やカナダ、欧州といった新規市場の開拓を進めています。また、バイヤーの招へいや海外展示会への出展支援、現地専門家による営業活動、商品改良支援など多面的な施策を展開し、年間輸出額1億円を超える大規模輸出企業の創出も目指しています。さらに、工業製品分野ではドイツやタイ、米国での国際展示会出展や外国語ウェブサイト制作、国際認証取得の助成など、中小企業の海外展開を後押ししています。

今後は、輸出向けの生産・流通体制の強化や、HACCPなど国際規格への対応支援を進め、茨城ブランドを世界に広げるための基盤づくりを一層強化していく方針です。委員会としても、こうした取り組みが県内事業者の活力につながるよう、しっかりと議論と提言を重ねていきます。