令和5年 第一回定例会 予算特別委員会での質疑 「県立高等学校における通級指導の拡充について」
4 県立高等学校における通級指導の拡充について【教育長】
(村本しゅうじ委員質問)
次に、県立高等学校における通級指導の拡充についてお伺いいたします。
発達障害の生徒が増加する中で、県立高等学校では、平成30年度から、授業を通常の学級で受けながら、一部、障がいに応じて特別指導を受ける指導形態、「通級による指導」を行っております。
文部科学省が令和元年度に実施した調査結果によれば、本県では当時、通級指導の必要な生徒は35名おり、そのうち、通級を受けられた生徒が26名、残りの9名は、通級の体制が整わず、指導を受けることができませんでした。
その後、体制が整った高校は3校から5校へと増強され、地域毎の通級指導体制の強化が図られましたが、令和4年度の中学3年生における通級指導対象生徒数が118名であることを考えると、それでも決して十分とは言えない状況です。
生徒の障がいの状況も様々であり、高等学校の通級もそれに見合った多様性を確保することが未来を担う子どもの可能性を広げていくためには必要です。
通級担当教諭の全校への配置が困難なのであれば、地域毎に配置された通級指導担当教諭が各校を巡回することで県内全校において通級指導が実施できるよう、県内の通級指導体制を整備してはどうでしょうか。
そこで、県立高等学校における通級指導の拡充に向けて、今後どのように取り組んでいくのか、教育長の御所見をお伺いいたします。
(教育長答弁)
お答えいたします。
【現状】
本県の県立高等学校における通級指導については、登校時間を複数の時間帯から選べる多部制定時制高校、いわゆるフレックススクール5校において、国の加配制度を利用して専任の担当教員を配置し、実施しております。
また、担当教員に対しては、年間を通して、筑波大学と連携した事例研究を行うOJTと専門的な講義を組み合わせた研修を実施することで、対応力の向上にも努めております。
このほか、全ての県立高等学校に特別支援教育コーディネーターを配置するとともに、必要に応じて特別支援学校の巡回相談員から指導方法の助言を受けるなどして、生徒一人一人の教育的ニーズに応じたきめ細やかな支援を実施できるよう、指導体制の充実を図っております。
【今後の方向性】
今後の対応につきましては、全日制高校においても通級指導が必要な生徒がおりますことから、来年度より、これまでのフレックススクール5校に加え、全日制高校1校でも実施できるよう準備を進めてまいります。
また、現在実施している通級指導をより充実させるため、必要な人員の確保について、引き続き国に要望してまいります。
県といたしましては、県立高等学校に通う障害のある生徒が、安心して学校生活を送れるよう、通級指導をはじめとした特別支援教育の充実に取り組んでまいります。
(村本しゅうじ委員要望)
通級によって将来の可能性が開けるお子さんは確実に居ますので、是非通級の拡充をお願い致します。また、巡回指導においては、その学校の先生とも良く協調していただいて、丁寧に指導をお願い致します。
また、将来的には、通級担当教諭の全校への配置をお願い致します。
※本内容は、原稿や動画を基に作成しております。正式には、議会の議事録を参照ください。 #茨城県議会 #日立市