令和5年 第二回定例会 予算特別委員会での質疑 「音声コードを活用した視覚障がい者情報アクセシビリティの向上について」

(1)視覚障がい者情報アクセシビリティ向上

【村本しゅうじ議員質問】

 次に、音声コードを活用した視覚障がい者情報アクセシビリティの向上についてお伺いいたします。

 まず、視覚障がい者の情報アクセシビリティ向上について伺います。

 障がい者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法が令和4年5月に施行されており、すべての障がい者があらゆる分野の活動に参加するためには、情報の十分な取得や利用、円滑な意思疎通が極めて重要であることから、障がい者による情報の取得利用・意思疎通に係る施策を総合的に推進し、共生社会の実現に資するために制定されました。

 背景には、近年コンピュータやインターネットをはじめとする情報技術の急速な発展がありますが、街中の段差の解消等、ハード面のアクセシビリティに比べ、情報アクセシビリティは遅れていると言わざるを得ません。そのため、障がい者における情報アクセシビリティの向上が急務となっている現状があります。

 そこで、県として、視覚障がい者情報アクセシビリティ向上についてどのように取り組んでいるのかを福祉部長にお伺いいたします。

【福祉部長答弁】

 お答えいたします。

 障害の有無によって分け隔てられることなく、県民すべてが相互に人格と個性を尊重しあいながら、共に生きる社会を実現するためには、日常生活や社会生活における社会的障壁を取り除くことが重要と認識しております。

 「障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」が昨年施行されましたが、県では「障害のある人もない人も、ともに幸せに暮らすための茨城県づくり条例」いわゆる「障害者権利条例」を2014年に制定し、様々な障害特性に応じた、合理的配慮の提供や環境の整備促進を図ってまいりました。

 具体的には、障害者週間におけるイベントや新聞広告を通じた周知啓発の実施、スポーツイベントでの啓発資料の配布、茨城県障害者差別相談室における相談対応などを行っております。

 委員ご指摘の、視覚障害のある方における情報アクセシビリティに対する支援といたしましては、厚生労働省が実施いたします「地域生活支援事業」を活用し、視覚障害者用活字文書読上げ装置などの情報・意思疎通支援用具について、市町村を通じ、給付などを行っております。

 また、情報提供についての配慮としまして、最新の新聞情報や福祉関連ニュースにつきまして、県立視覚障害者福祉センターから電子メールでの送付や、点字等の郵送による情報提供も行っております。

 県政情報につきましては、県の、ホームページにおいて、広く県民に情報を発信しているところですが、障害のある方を含め、すべての方々が利用しやすいホームページとするため、音声読み上げに対応したページの運用を行っております。

 県広報紙「ひばり」につきましても、県ホームページに音声データを掲載しているほか、希望される方には、音声CDや点字版を配布しております。県においては、こうした取組を通じて、視覚障害のある方へ配慮した情報発信に努めております。

(2)音声コードの普及促進

【村本しゅうじ議員質問】

 次に、音声コードの普及促進についてお伺いいたします。

 人間の五感による知覚の割合は、視覚が83%、聴覚が11%、嗅覚が3.5%、触覚が1.5%、味覚は1%といわれており、視覚障がい者の方は、五感から得られる情報の8割以上を得ることができず、生活においては相当な不便が生じていると考えられます。

 県では視覚障がい者に対して、地域生活支援事業の一つである日常生活用具給付等事業として、音声コードを読み取る視覚障害者用活字文章読み上げ装置を、市町村を通じて給付等を行なっております。

 これは、音声化したい文字情報をQRコードに似た音声コードに変換し、対象の印刷物に印刷しておき、この装置を使って音声として聞くことができるものです。

 音声コードは10年以上前から導入されているとのことですが、私は残念ながら県内の印刷物で音声コードを見る機会がこれまでありませんでした。

 また、ある市にお伺いしたところ、現在は、あまり活用していないとのことでした。

 ICT技術は急速に進歩しています。現在は、先ほどの装置を使用しなくても、スマートフォンのアプリで、簡単に音声コードを読み取ることができますし、個人でも音声コードを作成して印刷することができます。

 また、この音声コードは高齢者にも役立つシステムであり、是非普及促進すべきであると考えます。

 まずは、県における活用状況を精査していただいて、ルールを決め、県の作成する印刷物への音声コードの適用、県民への啓蒙、更には、導入に向けての市町村の支援が必要だと考えます。

 そこで、視覚障がい者情報アクセシビリティ向上のための音声コードの普及促進について、福祉部長にお伺いします。

【福祉部長答弁】

 お答えいたします。

 視覚障害のある方に配慮した音声コードにつきましては、近年、スマートフォンで読み取り可能なものが開発されており、これを活用することにより、文字情報を手軽に音声にすることができ、情報アクセシビリティの向上につながると認識しております。

 そのため、県では、障害のある方が手にする機会が見込まれる障害者権利条例のパンフレットや相談事例集などに音声コードを記載しているところでございます。

 一方で、音声コードを活用したことがある県内自治体は、現在把握している限り、県と6市町に止まるなど、行政機関において音声コードが広く認知されていない状況にございます。

 そのため、今後は、音声コードの利用状況やその課題等について、庁内及び市町村に対して調査を行うとともに、障害者団体の意見も伺いながら、音声コード普及に向けた取り組みを進めてまいります。

 県といたしましては、障害のある方もない方も暮らしやすい社会の実現に向け、それぞれの障害特性に応じた合理的配慮の提供や環境整備に努め、アクセシビリティの向上を図ってまいります。

【村本しゅうじ議員要望】

 まずは、足元の福祉部より普及促進をお願いいたします。

※本内容は、原稿や動画を基に作成しております。正式には、議会の議事録を参照ください。 #茨城県議会 #日立市