「新産業廃棄物最終処分場建設の状況について」 令和6年 第二回定例会 一般質問

【村本しゅうじ議員質問】

 新産業廃棄物最終処分場建設の状況についてお伺いします。

 本処分場の建設工事が本年3月に着工しました。

 また、新たな搬入ルートとなる新設道路工事や県道37号片側歩道整備などの周辺道路工事も始まり、複数の工事が並行して行われることになります。

 当該周辺地域では、これらの工事関係の車両が県道日立常陸太田線を通過することから、近隣の住民は交通安全に関する不安を感じています。工事車両の安全対策について、県および事業団から日立市や地域住民に対し、数度にわたり説明があったと承知しています。

 丁寧な対応で住民の不安は和らいでいるものの、現時点で工事毎に説明を受けていることから、複数工事が錯綜する時の状況に、一抹の不安が残っているのも事実であります。

 県や事業団が行う工事が錯綜することとなりますが、各工事関係者の連絡会議を設けるなど工夫をして、各工事間で錯綜をなるべく避け、工事車両数の平準化を図り、これまでと同様に、丁寧に対応いただき、地域住民の安心安全を図っていただきたいと思います。

 また、工事期間中および供用開始後の環境保全対策に関しても、地域住民の大きな関心事となっています。地域の状況を良く勘案していただき、地域住民の安心安全に繋がる環境保全対策を行っていただきたいと思います。

 そして、様々な情報の開示は、住民にとって不安を払拭する効果的な手段だと思います。これからも、環境に関する情報や今後の建設工事に関わるスケジュール・進捗の県民への広報も丁寧に行っていただきたいと思います。

 そこで、新産業廃棄物最終処分場建設における工事車両の安全対策および今後の環境保全対策について、県民生活環境部長にお伺いします。

【県民生活環境部長答弁】

 新産業廃棄物最終処分場建設の状況についてお答えいたします。

 新処分場につきましては、事業主体である茨城県環境保全事業団が本年3月に本体工事の請負業者を決定し、5月から造成工事を実施しているところです。

 また、新処分場への搬入ルートとなる新設道路につきましても、土木部高萩工事事務所により山側道路側と県道日立常陸太田線側の南北両側から準備工事などに着手しております。

 今後、茨城県環境保全事業団による上下水道整備や、高萩工事事務所による片側歩道整備なども現道の県道日立常陸太田線において順次実施していく予定となっております。

 これらの工事に伴い、工事用車両は国道6号油縄子交差点から梅林通り、県道日立常陸太田線を通行することから、交通安全対策を本体工事が始まる前から取り組んできたところです。

 梅林通りでの歩行者の安全対策として、歩道にガードパイプ等が設置されていない区間に、地域の皆様からのご要望を踏まえ、本年3月までにガードパイプを設置しました。

 工事用車両の安全対策につきましては、請負業者に対して、交通安全に配慮し、交通マナーを徹底するよう指導しているところです。

 特に、工事用車両の通行に関しましては、沿道の諏訪学区を中心に地域コミュニティからのご要望やご意見を聞き、車両の前面に工事用車両と大きく表示をすることで、新処分場または新設道路の工事用車両と他の車両を一目で分かるように区分するほか、工事用車両の通行ルートの指定や、通勤・登校時間に配慮した通行時間とするとともに、1日あたりの車両台数に上限を設定したところです。

 これらの対策は、地域コミュニティへ丁寧に説明した上で、日立市内への新聞折り込みなどの方法により周知を図っているところです。

 引き続き、土木部とも連携し、交通安全対策に取り組むとともに、地域の皆様が安心できるよう、工事スケジュールや進捗状況に関する情報提供を適時適切に行うなど、新処分場及び周辺道路の安全な工事の実施に努めてまいります。

 次に、新処分場に係る工事期間中及び供用開始後の環境保全対策といたしまして、茨城県環境保全事業団が生活環境影響調査の結果に基づき、大気質、騒音・振動、水質、地下水などの周辺環境の状況に関するモニタリングなどを実施し、併せて、学識経験者等で構成する委員会を開催してモニタリング結果の評価を行うことしております。

 モニタリングの状況及び評価結果につきましては、事業団のホームページ等で公表するほか、地域の交流センターで情報を閲覧できるようにし、環境保全に関する情報を広く公開してまいります。

 新処分場の整備を円滑に進めていくためには、工事用車両の安全対策や環境保全対策に加え、きめ細かな情報発信も重要であると考えております。このため、地域の皆様に整備の進捗に応じた情報を提供するとともに、県及び事業団のホームページに掲載するなど、広く周知をしてまいります。

 県といたしましては、地域の皆様のご理解をいただきながら、安全を最優先とした新産業廃棄物最終処分場の整備にしっかりと取り組んでまいります。

【村本しゅうじ議員再質問】

 環境保全対策について、県民生活環境部長に再質問します。

 学識経験者によるモニタリング結果の評価とご答弁がありましたが、住民の参加の可否について、もう少し詳しく教えてください。

【県民生活環境部長再答弁】

 再質問にお答えします。
 まず、新処分場につきましては、周辺環境の状況に関するモニタリングを実施し、先程説明させていただいたところでございますが、まず現処分場のエコフロンティアかさまでは、地元住民や学識経験者で構成される環境保全委員会を設置しており、環境モニタリング結果の評価を行い、委員の意見を施設運営に反映をしております。
 新処分場につきましても、茨城県環境保全事業団において、モニタリング結果の評価等を行うための有識者等会議を設置することとしております。引き続き、地域の住民の関わり方も含めて、事業団とともに検討を行ってまいりたいと思います。

【村本しゅうじ議員要望】

 現在、県、事業団、日立市、市民との4者協定の締結に向けて、調整が進んでいると思いますが、良く住民の声を聴いていただいて、より良い協定書となるようしっかりと対応をお願いします。

※本内容は、原稿や動画を基に作成しております。正式には、議会の議事録を参照ください。

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