国民宿舎「鵜の岬」が35年連続で宿泊率日本一を獲得!

日立市十王町伊師の国民宿舎「鵜の岬」は、2023年度の宿泊利用率が79.8%となり、全国45カ所の公営国民宿舎で見事に1位を獲得しました。
これで「鵜の岬」は1989年度から35年連続で全国1位の宿泊利用率を達成したことになります。

2023年度には新型コロナが5類に移行し、宿泊需要が大きく回復しました。コロナ禍以前の2019年度までは80%台を維持していた利用率は、2020年度と2021年度には60%台前半まで落ち込みましたが、2022年度には77.8%まで回復。そして、2023年度にはさらに回復し、79.8%に達しました。

2023年度の宿泊者数は5万8125人に上り、前年度比で2.5%増となりました。このうち県内からの宿泊客は2万6710人でほぼ横ばいでしたが、県外からの宿泊客は3万415人と微増しました。特に注目すべきは、宿泊利用の中心が個人や小規模なグループに変化している点です。2023年度の客室稼働率は99.7%と、ほぼ満室状態が続きました。全58室中、4人部屋の和室が36室(その内24室は風呂なし)もあり、全体の6割以上を占めています。洋室化や定員を少なくすることが、近年のトレンドに合致していると思います。

こうした好成績の背景には、「鵜の岬」の努力と工夫があります。政府の全国旅行支援や茨城デスティネーションキャンペーンなどの企画を活用し、宿泊客を確保しました。また、日本文化体験会やSNSを通じた情報発信など、多彩な施策が功を奏しました。担当者は「県民に支えられての結果です。また来たいと思ってもらえる施設づくりに努めたい」とコメントしています。

施設は58室の客室をはじめ、レストラン、展望温泉大浴場、大広間、会議室などが完備されており、宿泊定員は204名です。予約方法は電話受付が基本ですが、夏季や年末年始の予約は往復ハガキによる抽選制となっています。宿泊料金は1泊2食付きで11,480円(税込)からとなっており、リーズナブルな価格も魅力の一つです。
国民宿舎「鵜の岬」が日本一を続けられるのは、地域社会との強い結びつきと、それを支えるスタッフの努力の賜物です。